2014/05/03

納豆、おくらのねばねば食品が血糖値の急激な上昇を抑制

現在、日本人の20人に1人が、毎年、うつ病にかかっているといわれています。うつ病の治療法といえば、これまでは薬物療法と休息がメインでした。

ただし、抗うつ剤が効かない人も多く、うつ病の治療は困難を極めてきました。そんな中、最近は食事を改善することで、うつ病を軽減できることがわかってきており、大きな注目を集めています。うつ病になる主な原一因は、強いショックやストレスが心身にかかり、脳内の神経伝達物質の働きが鈍くなるためだとされています。

なかでも、心を平常心に保つ働きのあるセロトニンという神経伝達物質の合成が低下すると、抑うつ気分が出てきます。そこで、うつを治すためには、セロトニンをふやすことが大切なのです。
セロトニンは、トリプトファンというアミノ酸が脳に取り込まれて生成されます。たんばく質は20種類のアミノ酸が結合してできていますので、たんばく質をたくさん摂取すれば、セロトニンがふえると思いがちです。しかし、ここには落とし穴があるので要注意です。

ちなみに、トリプトファンは中性アミノ酸の一つですが、バイリン、ロイシン、イソロイシンなどの、ほかの中性アミノ酸と比べて、含有量が非常に少ないのです。

脳が、中性アミノ酸を取り込むときには、共通の輸送経路を通って入っていきます。そのため、ほかの中性アミノ酸と出航合してしまい、結果的に、脳に届くトリプトファンが非常に少なくなつてしまうのです。そこで、私がお勧めしているのが、高炭水化物の食事です。炭水化物をとると、膵膵臓からインスリンというホルモンが分泌されます。

インスリンは、トリプトファン以外の中性アミノ酸を、筋肉に取り込ませます。そうすることで、トリプトファンが脳に入っていきやすくなり、脳内のセロトニンをふやすことができるのです。とはいえ、高炭水化物の食事は、ある点に注意しないといけません。むやみに炭水化物を多く摂取すれば、食後高血糖を招くからです。実は、砂糖摂取量の多い国は、うつの割合が高いという調査結果があります。これは、どういうことでしょうか?

炭水化物を摂取すると、食後に血糖値が急上昇します。しかし、人問の体は、急激な血糖値の上昇に際し、タイミングよくインスリンを供給できないことがあるのです。
そのため、遅れて大量のインスリンを供給してしまいます。すると、今度は、血糖値は一気に急下降し、低血糖状態になるのです。このように血糖が急上昇したり、急降下したりすると、脳はパニック状態に陥り、不安やイライラ、恐怖を感じるようになります。つまり、うつ病の発症や悪化を招きかねないのです。

したがって、うつを克服するための1 つの要素としては、血糖値の大きな変動、特に食後血糖値の急上昇を抑制する食事をすることが大切になります。


血糖値を急激に上げないためは、GI値の低い食品を食べることです。GI値というのは、食後血糖値の上昇の度合いを、ブドウ糖を100とした場合の相対値で表したもの。GI値が高ければ血糖値が上がりやすい食品、低ければ血糖値が上がりにくい食品となります。

炭水化物の中では、白いご飯やパン、砂糖などはGI値が高い食品です。しかし、ご飯でも玄米や七分づきのもの、パンでも全粒粉を使ったものならGI値は低くなります。

そこで、高炭水化物・低たんばく質食を実行する際には、炭水化物はなるべくGI値の低い食品を選んでください。

また、納豆、オクラ、ヤマイモといった、ネバネバ食品をおかずにして食べるのもよい方法です。
ネバネバ食品をいっしょに食べると、食後の血糖値の上がりぐあいを、壌やかにする効果があるからです。このように食生活を工夫すれば、血糖値の急上昇を防いで、トリプトファンを脳にたくさん取り込めるようになります。そ、フなれば、セロトニンの生成が高まり、うつ症状も軽減できると考えられるでしょう。加えて、食事では、ビタミンやミネラルなどをバランスよく摂取することも、うつ病を防ぐために重要です。実際、うつ病になると、ビタようさんミンB1、B2 、B6、B12、葉酸で、野菜や海藻、キノコ類、魚などを積極的に食材として取り入れることをお勧めします。さらには、食事は一人でとるのではなく、家族や友人とともにとることが、うつの予防に重要です。

そうすることで、会話が生まれ、生活のリズムができ、心の安らぎが得られるからです。食事は、「生きるために食べる」以上の意味があります。食生活を含む生活習慣が、脳や心に大きな影響を与えます。食事の内容や環境を大切に考えて、健やかに毎日を送ることが大切です。

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