2012/08/13

肉は健康な体のためによくないのか?それともいいものなのか?

「健康」というキーワードからは、ほど遠い印象を受ける「肉」は本当に体にあまりよくないのでしょうか?
欧米化した食事(肉中心)の食事が日本人の体を悪くしているのでしょうか?

肉は、健康維持に欠かせない大切な食べ物。健康のためには、むしろ積極的に食べるべきです。戦後、日本人の寿命がのびたのは、食生活が改善されしっかり栄養を摂ることができるようになったためです。

肉の主成分であるタンパク質は、人間の体を形づくつている60兆個の細胞すべての「材料」となる、とても重要な栄養素です。
皮膚や日、髪の毛や臓器などはもちろん、インスリンをはじめとする多くのホルモン、すべての消化酵素、ぁるいは免疫系の抗体に至るまで、すべてタンパク質で出来ています。そのため、タンパク質の不足は、免疫力の低下、筋力の低下、知能の低下、胃腸障害、精神的イライラなど、全身の不調につながります。
肉には脂質やコレステロールも含まれていますが、これが健康維持に欠かせない必須栄養素です。
適量を食べている人が「将来病気にならないように」などと肉食を控えれば、かえっって健康を損なう恐れすらあるのです。

では、いったいどれくらいの量のタンパク質を摂っていれば、「適量」なのでしょうか。栄養学の世界では、成人が一日に必要とするタンパク質は、体重2キロあたり約0.8グラムと言われています。体重60キロの人なら、最低でも48グラムのタンパク質を摂らないといけないわけです。48グラムのタンパク質は、48グラムの肉とイコールではありません。肉類に含まれるタンパク質は、豚、牛、鶏、羊などを平均すると約20パーセントです。単純計算をすれば、48グラムのタンパク質を得るには、240グラムもの肉が必要になるわけです。
もちろんこの240グラムすべてを、肉だけから摂取する必要はありません。タンパク質は穀物、魚介類、卵など、さまざまな食べ物にも含まれていますから、他の栄養とのバランスを考え、トータルで必要量を摂るようにすべきです。
ただし、肉を控えて植物性タンパク質をたくさん摂ろうとするのは、本末転倒と言わざるをえません。食品に含まれるタンパク質の「良質度」は、総じて動物性タンパクのほうが高いからです。

タンパク質は、「良質タンパク」と「非良質タンパク」の2つに大別できます。この違いは、アミノ酸の比率の違いです。人間の体を形づくつているタンパク質は、約20種類のアミノ酸によって構成されていますが、このうち8種類は体内ではつくられないため、食品などから摂取しなくてはなりません。
この、体内ではつくられない「不可欠アミノ酸」をバランスよく含んでいるタンパク質が「良質タンパク」です。そして、良質タンパクの含有量は、総じて動物性タンパク、つまり肉のほうが高いのです。

タンパク質は必要だ。だけど、肉は体に悪い。植物性タンパクを摂るのが一番だー。そういう考え方はあらためるべきです。
世界一の「長寿国」は日本で、日本一の「長寿県」は沖縄です。その沖縄には、豚肉をたくさん食べる習慣があります。「沖縄では豚肉を煮て食べるから、脂質の摂取量は少なく、だから長寿の人が多い」などということも言われますが、これは俗説にすぎません。
豚肉の脂質が健康によくないものなら、豚肉そのものを食べない地域! イスラム圏など! のほうが長寿になって当然でしょう。肉を食べるときに留意すべき点は2つ。

1つは、度を越して多量に食べないこと。もう一つは、肉だけに偏った食生活を送らないことです。要するに、常識外れの食べ方がよくないのです。
体重に見合ったたんぱく質を毎日摂るのは、決して簡単ではありません。肉類も野菜類も海草類も豆類もバランスよく食べていくことが大切なのです。
食生活において「これはダメ」「あればダメ」という偏った考え方がよくないのです。

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